数学が苦手でどうしようもない人への処方箋

数学が苦手、嫌いだけど、克服したい。

これは世の学生の永遠のテーマである。
数学が苦手でどうしようもないけど、理系を選んでしまった。または受験で使わざるをえない。という人は多数いるはず。
そんな人のために刊行された数学の参考書をいくつか紹介する。
レベルとしては、どれも先日紹介した「黄チャート」がさっぱり解けないし、わけがわからないと絶望してしまった人に向けた。

全般的に分からない人はこれ!

聞いてしまえばとっても簡単!数学1―本質の講義

聞いてしまえばとっても簡単!数学1―本質の講義

人に説明をしてもらう、というのは理系科目では特に福音となる場合が多い。
それをこの本はやってくれる。中学の数学までは大丈夫だけど高校からは本当にさっぱり、という人はこれから始めて挽回しよう。
様々な事情で授業を全く聞いてなかった、という人もここから始めるといい。

やり方は、この記事を参考にしてもらいたい。
大事なことは、紙とペンと持って聞くこと。これは絶対条件だ。
計算は、自分の手でやらないと、納得がいかない。納得がいく、というのは数学の記憶を定着させるのに不可欠なのだ。
自分でわかったことを中心にノートを作成すると、もっと定着が深まる。
ノートの作成にあたって大事なことは、「絶対に分からないことを分からないまま書かない」ことと、「丁寧に書きすぎない」ことだ。
ノートの作成が目的なのではなく、理解して、自分で解けるようになることが目的である。

単元がピンポイントで分からない人はこれ!

新装版 坂田アキラの 数列が面白いほどわかる本 (数学が面白いほどわかるシリーズ)

新装版 坂田アキラの 数列が面白いほどわかる本 (数学が面白いほどわかるシリーズ)

単元別の入門書といえば、この坂田アキラシリーズ
紙面が少しうさん臭いが、分かりやすいことは確かで、自分も上記の数列は使用した。
数列と漸化式がどうしても理解できず、数列が出た模試で偏差値38を叩きだした自分を救ってくれた本だ。
最近は色々な単元が出ているので、分からない単元がある人はこのシリーズを一冊やりきってみて、もう一度チャート式にトライしよう。


坂田アキラシリーズと似たコンセプトの本で少し前まで人気だったのが、

微分が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

微分が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

この細野真宏のシリーズ。

自分はこれの極限と整数問題は使った。どちらも偏差値70まで上がる、とはいかないまでも苦手意識はなくなる。
これも、坂田アキラのシリーズもそうなのだが、あくまでも分かった気になる、程度のレベルなので、もう一度チャート式まで戻って演習を積まないと、模試や試験では使い物にはまだならない。
新課程で複素平面が復活するので、必要な人はこのシリーズの該当書も利用するといい。


いずれにせよ、入門書が終わったら、網羅系の問題集に戻って演習を積むのが基本。
入門書は、どれも所詮「入門」でしかなく、「とりあえず、分かった気になる」ための本なので、本番で武器にするには足らない。