この本で大丈夫ですか?

これはこういう仕事をしていて、よくある質問のひとつ。
大抵の場合の答えは決まっていて

「うん。まずはやってみ」

となる。
大抵は大丈夫。
とんでもなくマイナーな参考書持ってきて、これはどうなんだっていうのがたまにあるのと、到達点と自分の今のレベルを見誤るケースはあるけど、今はそれは置いておく。(後者に関しては以前に「自分の程度に合わせてレベルを下げる」という記事を書いた)
終わらせてもいない参考書について、あれこれ言うのはあまりいい傾向ではない。
そういう人は、終わっていない参考書を、既に終わらせた気になっていることが多く、同じ教科の同じような本を途中で投げてしまう傾向にある。
ただし、どうしても頭に入ってこない事項、分からない事項は存在するだろうから、苦痛になったときは周りの人に相談するのは良いと思う。
そういう場合は、「どうしてここはこういう風になるんですか」という質問や、「ここが分かりません」という形式になるはず。
参考書の到達点というのは結構難しくて、同じ参考書を同じようにやっても、人によって読み込む深さとか、やったあとに覚えている程度は違うので、一概には言えない。
だから、○○をやったら、センターで8割取れますか?とか、○○を何周したら、どこどこ大の過去問で合格点取れますか?と言った質問は的外れ。
まずは全部ひと通りやってから、過去問を解いてみて、その手応えとか、解説がちゃんと理解できるかとか、そういうところで判断して、迷うようであれば、

「この参考書をここまでやって、過去問を解いてこうだった。次にこういう段階になりたいんですけど、どうすればいいでしょうか」

という質問をしたほうが、先生も建設的な意見をすることができる。
今売られている参考書は、特に有名で定番のものを使っていれば(特にこのブログで取り上げているようなやつ)、大学受験で必要とされている大抵のことは身につく。
もちろん、人によって合う合わないはあるから、そこはあまりにも苦痛なら考えるべきだけど、それに囚われすぎると、こういう変な質問をしたり、中途半端に読んだ参考書(ヘタしたら買っただけで満足してしまった参考書)が本棚に積まれることになる。
みんな同じような参考書を使っているのに、合格、不合格の差がつくのは結局やったか、やらなかったか、という単純な問題がかなり大きいので、まずはひと通りやること。