模試を受けるメリット

大学受験で大事なのは、常に自分の実力を把握しておくことだ。普段勉強していても、それがどれだけ自分の力になっているか分からない。模試を受けることで客観的に実力が把握できるので、1ヶ月半くらいに1度は受けてみよう。

どこの模試を受ける?

河合塾代ゼミ駿台がスタンダード。中堅予備校でもこの模試いずれかと提携している。学校でこのどれかで受けているなら、同じ予備校の模試にしたほうがいい。同じところで受け続けたほうが偏差値の算出にばらつきが出ず、偏差値の推移の比較がしやすいからだ。別にどこで受けてもいい。

受けるペースは1ヶ月半〜2ヶ月に一度

受け過ぎてもよくないが、受験一年間で3回は受けるといい。おすすめは8月、11月、直前。11月に結果の出る模試はより直近の実力を見れるし、12月以降の対策も打ちやすい。

ただ日曜日をまるまる一日使って模試を受けるのも体力を使うので、そこまでたくさん受けなくてもOK。自分で自分の実力は把握できているならば。

模試の活用法

解き直しで復習をするのもいいけれど、もっとやるべきことはある。


1.弱点の把握
絶対にやるべきなのは、解き終わった時点で自分の弱点の把握。どこの範囲で特に成績が悪い、というのは自己採点の時点で判明するはず。弱点、苦手を見つけたら最優先で埋める。全体的に良くなかったなら、全範囲の基本の部分をちゃんと理解できているかどうか、総ざらいする。

2.解答時間の把握と分析
教科ごとに、時間がどれだけかかったのかを後で振り返る。なぜかというと、本番こそ時間勝負だから。模試は実力把握のためであるが、解答時間も自分の実力を客観的に示すメルクマールだ。

で、教科ごとにどれだけの時間がかかったのかを分析しよう。どの大問でどれだけ時間がかかったか。なぜそこで時間がかかったのか。苦手だったから、本文の読解に時間がかかったから、あるいは後でケアレスミスに気づいたから、など。

入試本番にこうしたトラブルがあるともったいないので、事前に自分がどれくらいの時間で解答したのかを分析することはかなり有効な手段だ。


直前模試で良い成績が出なかったら

それまで順調だったのに11月あたりの模試で急に成績が下がる人は、たぶん基礎が出来ていないタイプ。基礎を身につけた人は実力が伸びやすいから、そういう人に追いぬかれたのだろうと思う。

直前期になると勉強時間や勉強範囲での差はなくなってくるから、むしろどれだけ自分に穴があるかを見つけるのが大事。

単語をたくさん勉強しているのに身につかない人は、重要単語にまず絞って何度も何度も読むように覚えたり、あるいは語源やコロケーションなど定着しやすい要素と絡めて覚えたりすればいいし、文法がなかなか理解できないという人は、時間を取って基礎範囲になる五文型や時制などに絞った対策を徹底的にやる。

いずれにしても、模試の客観的なデータは、次に何をすべきか見通しを立てるヒントになるので、適度に受けるようにしよう。