大宮理の化学が面白いほどわかる本(有機化学編)について

理論、無機と続いたら、もちろん有機化学だ。

新出題傾向対応版 大宮理の 化学[有機化学編]が面白いほどわかる本

新出題傾向対応版 大宮理の 化学[有機化学編]が面白いほどわかる本

このシリーズに共通して言えることだが、説明が丁寧な代わりに、分厚い。
しっかり理解したい人には、とても丁寧な作りになっている。
(日本語をだらだら読むのが苦手な人は、ちょっとだれるかもしれないけど)

有機化学の原則は、「とにかくまずは反応式を書く」

有機の参考書を読むときは、これを徹底して欲しい。
理由は単純で、有機は構造の幾何学的な解釈が必要だから。
他の分野にはなかった、平面、または立体的な構造があるので、これは書かないと反応がどうなっているかは分からない。
(無機の錯イオンで若干の立体構造はあるけど)

高分子や、糖類は書くのが大変だけど、面倒臭がらずに書いて覚えてほしい。
20回くらい書いていればそのうちなんとなく覚えられる……はず。

巻末の重要反応カード反応マップについて

各章を読み終わった段階で、この巻末の反応集についての暗記カードを作成してしまう。
脂肪族と芳香族のマップは、それぞれが終わり次第コピーして、暗記ペンで全部塗りつぶして覚える。
覚え方が分からない、というのは説明をしっかり読んでないだけなので、「何故この反応になるのか」さえしっかり理解して、覚えていれば勝手に構造式は出てくる。
自分で全ての構造式が書けるようになるまで、絶対にこれは覚えるように。
この本に載っている反応をまず覚えてからでないと、入試問題は解く意味が無い。
反応を忘れてしまったら、該当ページに戻って思い出す。

構造決定問題をやりこむ

有機の入試の総合問題はなんといっても構造決定。
他の問題集でも、必ず構造決定を中心に有機はやりこむ。
構造決定問題が完璧にできるということは、化学1の分野の有機は完璧にできる、ということだ。
難関大は毎年複雑な構造決定問題が出るところが多いので、構造決定は徹底してやる。
もちろん、この本に載っている問題だけでは到底足りないので、かならず他の問題集で補う。