理系数学 入試の核心 標準編

アウトプット用問題集の一冊目として最適!
赤本をやる前に、これで力試しをしよう。

理系数学 入試の核心 標準編 2次・私大突破のための必修問題150

理系数学 入試の核心 標準編 2次・私大突破のための必修問題150

これは、チャート式や一対一対応の演習などのインプット系参考書を終えた人が力試しにやってみる参考書としてかなり優秀。
こういう前提があるので、インプット系の本をやってない人がいきなりやってもあまり効果はないし、挫折すると思う。
一対一対応の演習を終えた人は、赤本をやる前にこの本の問題をひと通り解けるか、試してほしい。
インプットした解法や定石、知識をどうやって典型問題に対して適用していくのか、が学べる本になっている。
問題の構成はZ会らしく、良問で少数精鋭の構成で、浪人生であれば「ああ、この問題どっかで見たことある。どうやるんだっけな」となるような問題が多く収録されている。
赤本の実際の問題の中には「なんじゃこりゃ」というような悪問も存在するので、まずは良問が凝縮されているこういう本で演習を積むべきだ。
悪問を見分けるには、まずは良問を多くこなして、完璧に解ける必要があるし、そもそもそういう問題は別に解けなくても合格ラインには関係がない。
いわゆる難関大学の問題も、この本と同じレベルか、この本の問題を少し発展させれば解けるような問題が、しっかり解ければ合格ラインには載るような構成にはなっている。
出来なかった問題は、しっかり復習して、全問が完璧に解けるようになれば、普通の大学であれば赤本も合格ラインまで得点できるはず。

本番を意識した使い方を

本番を意識した使い方というのは、二点ある。

・解答用紙を作る。

・時間を計って取り組む。

前者に関しては、インプット系の本をやっているときには、紙に適当に書き散らかしていても問題はあんまりなかったかもしれない。
(もちろん、できなかった問題に対して本にメモなどをきちんととって、復習をしっかりしたと仮定する)
しかしアウトプット系の参考書では話が変わってくる。
アタマの動かし方を追うには、解答を「作る」ことが必要になってくる。
この問題集に載っているようなレベルの問題になると、解答用紙をしっかりと作らなければ問題のゴールまで辿りつけない。
なので、「解答を作成する」という意識を持って取り組んでほしい。
解答の作り方は、この本の解説を参考にするといいだろう。

次に後者に関しては、今までは少し考えて分からなければ答えを見て、考え方を身につける練習をしてきた。
しかし、今度は身につけた知識をどうやって使うか、の練習なので、本番に近い形で問題に取り組もう。
具体的には、3問一区切りだが、1回1時間くらいがちょいどいいと思う。
より本番に近い感覚でやりたいなら、2時間で6問でもいいかもしれない。
とにかく、時間で区切ってその中でどれだけ今までの知識を運用できるか、を試す。
そして、できなかったところは徹底的に復習する。

もっと上のレベルの参考書が必要な人は、さっと解いて、大体仕上がったと思ったら該当の本に移ろう。
このレベルの標準問題をしっかり取れれば合格ラインになる人は、この本と1対1を何度も往復して、典型問題を絶対に落とすことのないようにしよう。