化学の新研究

東大でも、京大でも、この本に載っている事項から出る場合がほとんど。
赤本で聞いたことがないもの、分からないものが出てきたときの最終手段
大学受験の化学はかなりマニアックなことまで、ほとんど載っている。

化学の新研究―理系大学受験

化学の新研究―理系大学受験

難関大受験生がよく使う化学参考書の定番書。
が、これを参考書として読み通したという人はあまり見かけない。
これを受験生の間にすべて読み通して、ものにする人は、一部の化学オタクの人か、医学部を受ける人の中の超上位層か、あとは理解力がとても速くて頭のいい人くらい。
たしかに、この本を読み込んで、新演習をしっかりこなせば、受験における化学は十二分に身につけたことになるけどね。

辞書や、副読本として使うのが正解

この本の使い方は、参考書というより、辞書のほうがいい。
たぶん、分からない問題が出てきたときに開く人が多いんじゃないかと思う。
普通の人が全部読み通すのは、無謀だし、合格点をとるだけなら、そこまでいらない気がする。
基本事項を押さえて、それを応用する練習をすれば大抵の問題は処理できる。
けど、どうしても大宮の面白いほどシリーズや、Doシリーズでは載っていないものが出題されることがある。
別に「こんなん合否に関係ないからいいじゃん」と、放置してしまうのもひとつの手ではある。
が、難関大を受験するなら、そういう気構えでは到底受からないように問題ができている。
分からないことがあれば、少なくともこの本をあたってみるくらいのことはしよう。

過去問や、難しい問題集(100選とか、究めるとか、新演習とか)を解くときに、傍らに置いておけば、勉強が捗る。
普段使いは、分厚いし、重いし、その割に出番は少ないので、あまりおすすめはしない。

この本を本気で全部取り組む時間とやる気は、他の科目に分配してあげたほうが、総合力という意味では賢いように思える。
ただ、本棚に鎮座させておけば、化学で困ることはない。
そういう本だと認識している。

※新課程のやつが出ていたので、差し替えておきました。
2012.02.08