助動詞を覚えるためのテクニック

28個の接続・意味・活用を覚えなくてはならない古典文法。覚えられないという人も多いと思うので、覚え方の基本テクニックをもう一度確認しておきたい。

1.接続は覚え歌で覚える

接続はまとめて覚えてしまえるので楽だ。予備校講師がよく紹介している覚え歌を歌って覚えると忘れない。富井の古典文法で紹介されている桃太郎の歌や、もしもし亀よの歌など。どれでもいいから、一日で歌って覚えるのが基本。

2.活用表を音読・ライティングで覚える

活用は28個の助動詞すべてにある。活用の仕方は「ラ変型」のように決まったパターンをなぞっているだけの仕方もあるし、「特殊型」のように全くパターンがない仕方もある。

これは結局慣れでなんとかなるので、頭で覚えようとしないで体で覚えるのがいい。オススメは、音読とライティングだ。何度も音読しているうちに音の響きが耳に残るし、表を自分で作って書いて覚えると、表ごと視覚的に思い出すことができる。この2つを併用して覚えるようにしよう。

3.意味の近い助動詞ごとに覚えていく

助動詞は2〜3個ずつ仲間になっている。意味の近さで考えれば「む」「らむ」「けむ」もそれぞれ仲間だと言える。「む」が推量という意味を持っていて、「〜だろう」と訳すことができるのに対して、「らむ」は現在推量という意味で、「む」に現在という時制を付け加えた形になっている。また、「けむ」は過去推量という意味で、「む」に過去という時制を付け加えている。このように意味の近い助動詞をグループ化しておくと、バラバラに覚えるより効率もいいし、違いもハッキリするだろう。

たとえば「ず・じ・まじ」。濁点(゛)がつくこの3つの助動詞は、すべて「打消」の意味を持っている。どんな打消なのか、違いをそれぞれ識別すること。

4.意味が多い助動詞ほど多く練習する

「む」は6通りの意味があるので、他の助動詞よりも識別が大変だ。ただ、識別のコツをステップアップノートなどで理解してしまえばそこまで難しくはない。ただし数が多いと忘れやすくもなるので、意味のバリエーションが多い助動詞ほど練習回数を増やすべきだと思う。

識別のコツは、たまにノートにまとめたりして、人に説明できるか確かめると忘れなくなる。

5.短期集中で学習する

時間をかけて少しずつやるよりも、まとめて退治したほうが覚えやすい。まずは助動詞に的を絞って、助動詞だけを勉強する時間を作るようにするとはかどるはず。