ナビゲーター世界史の使い方(通史をどうやって独学でマスターする?)

通史理解のためにナビゲーター世界史を使う人もいるだろう。独学でも使える勉強法を書いてみる。

ナビゲーター世界史B (1)ナビゲーター世界史B (1)
鈴木 敏彦

山川出版社
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通読する、ただし読むだけは×

5冊分冊なのでボリュームがあり、通史理解には滅法使いやすい。しかし通読するにせよ、飽きてしまわないようなやり方が求められる。

1.赤マーカーを入れて読む

まず、読みながら線を引くのがおすすめだ。重要なところに線を引く。教科書のポイントに線を引いていたら線だらけになってしまう、というのはありがちだが、まず赤いマーカーでそのページで重要と思われるポイント2〜3個に赤くマーカーをする。単語だけに赤を入れればいい。文章全体に入れると、読みにくくなるからだ。

ナビゲーター世界史は読むために使うので、ポイントの単語にだけ赤いマーカーを入れる。これが基本だ。


2.黄色マーカーを入れて再度読む

次に重要だと思われるところに黄色マーカーを入れる。要領は赤と同じだ。赤の次に重要そうな単語に黄色マーカーを入れる。これによって、「最重要」「重要」の段階分けをすることが出来て、通読しながら重要度分けができる。世界史はセンターでも私大難関でも勝敗を分けるのは『最重要項目の正確な理解』だから、赤マーカー箇所は何が何でも記憶する。次に黄色箇所を覚える。赤と黄色を覚える頃には、その周りの無印部分も頭に入っているはずである。

このように2色マーカーでインプットを進めていくのが効率よい使い方だろう。自分もやった方法だ。世界史は全国2桁だったから、まあお墨付きということで。

どれを赤、どれを黄色にするか

教科書でも太字箇所は赤だろう。ただし、覚えるために色分けしているだけだから色付けは主観でやってしまって構わない。重要なのはあくまで線を引きすぎないことである。色付けをしているうちにどこが重要かを見分けるクセが身についてくるので、最初は主観でいい。

マーカーを使う理由、なぜ2色限定なのか

赤=重要な色として認識しやすい色
黄色=集中力を高める色

として知られているため。……もし目がチカチカするなら、別の色を使ってもいい。ただし、どれが最重要でどれが次に重要かを把握しやすい配色にすること。

2色に限定したのは重要度付けを明確にすすめるため。多くても3色を限度にすべきだ。4〜5色使っていると、色分けが目的みたいになってしまうし、何が重要で何が〜というような仕分けが出来なくなる。基本的に、少ない効果的な色だけで勝負するべし。

使ったのは三菱の蛍光マーカー。消せるタイプだと不安なく使えるのでおすすめ。

アウトプットをする

ナビゲーター世界史はインプット用だから、並行してアウトプットできる参考書も使う。最重要の赤くした部分をまず覚えられるように、ポイントチェックを解いたり、30日完成スピードマスター世界史問題集世界史Bを解いて基礎を固めていく。

一問一答の参考書なら世界史のそのまま出るパターン一問一答という本が一番オススメだ。理由として赤シートを使える点。別の機会に一問一答問題集の比較をしてみるが、数ある中でも赤シートを使う参考書はほとんどなかった。別の一問一答参考書は、問題をひとつずつ解くときに、解答をひとつ見ると、その下に書かれている次の問題の解答まで見えてしまう。だから、解答をすべて不可視にできる赤シート式のほうが使いやすいのだ。

なお、この本、なぜか書店で見つかりにくいので、無かったらAmazonで買うべし。

なお、一問一答は自分の頭の中でやるのもいい。そのときは一問多答にして質問をつなげていく。「ゲルマン大移動とは何か」など基礎(赤マーカー)レベルからスタートして、「どんな部族に分かれていたか」「ブリテン島に定住したのはどれか」「ゲルマン大移動によって各地にどんな影響が出たか」など、どんどん細かく幅を広げていく。一問多答のほうが狭く深く勉強できるから、最初の通史学習には向いているかもしれない。わからなければ、あるいは自分で質問が浮かばなければその単元の知識が足りないのだから、再度ナビゲーター世界史の該当部分に戻り、読む。飽きそうになれば音読だ。

ナビゲーター世界史でインプットして、問題集で基礎を固めて一問一答で知識をつなげていく。最初は通史を一気にやるよりある程度時代を絞って知識を深めたほうがこつがつかめると思うので、まずはフランス革命限定、とかギリシャローマ限定、という風にスタートしてみてもいいかもしれない。

参考:板書でさらに磨きをかける(後日更新)