和訳の初歩をステップで理解する

和訳問題が大学によっては出題される。志望校が和訳を出すなら参考にどうぞ。
ステップを追って説明していく。

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0.和訳練習の注意点
1.文型を判定する
2.ブロックごとの訳す順番を決める
3.日本語にする

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0.和訳練習の注意点

いきなり長い文章を和訳しようとするとつまづくことが多いので、最初は短い文を訳せるようにする。長い文章を訳せるようになるためにはある程度の慣れが必要だし、長い文章も実は短い文章のつがなりだからだ。

綺麗な日本語にすることが目標ではないことにも注意。ニュアンスを理解し、それを簡単な日本語に置き換えていくだけ。まあある程度の日本語力は必要になるが、日本語訳の上手い人の訳し方を真似するようにすれば、案外なんとかなる。

訳す時に注意するのは文型訳の順番だ。

1.文型を判定する

「5文型」のこと。すべての英文はこの5つのどれかに分類できる。だから、英文をみたら真っ先に何文型かを判定してみよう。

たとえば、SやVを見つけていって、「SとVとOの文章だから第三文型」という判定をする感じ。これが出来ると、長い英文がブロック単位で見えてくるようになる。古文読解でも同じだ。読解速度はブロック化で挙げていくもの。

2.訳す順番を決める

普段和訳をするときには意識しないが、一語一語どの順番で日本語に変えていくかを意識しよう。単語を英語から日本語に変えただけでは意味がない。英語と日本語は語順が違うためだ。

例文を見てみよう。

John said that he loved Mary when he was a highschool student.
ジョンは高校生のときメアリーのことが好きだったと言った。

S(誰が)はともかく、V(どうした)の部分の位置がそれぞれ違う。英文を日本語訳にするときは、この語順の違いを考慮していくことになるわけだ。



これを考慮すると、まず単語や語句のまとまりに数字で順番を振っていって、最後に順番通りに和訳していく方法がベストということになる。

順番付けは和訳に慣れるまでは丁寧にやってみてほしい。簡単な英文なら順番付けを無意識のうちに頭の中でやれるが、難しい数行の英文和訳になると順番付けでやるほうが確実にミスを防げる。英文解釈の技術100という参考書がこの順番付けを実践的に使ってくれているので、参考にするといいだろう。

参考:英文解釈の技術100・使い方とシリーズの違い

まとめ

繰り返しになるが、和訳とは、綺麗な美文を作ることではなく、文章の要素をただしく分解し、ポイントを押さえた日本語を作成することに過ぎない。

長めの文章でもブロックに分けているうちに、長文を読んだときにブロックごとに目で追っていくようになってくる。ブロック単位で単語を読み進めていけるようになれば、フォトリーディングなどの速読テクニックよりもはるかに早い精読が可能になる。