受験で受かるノートの作り方その2

授業の板書ではなく、自宅学習でノートを作るときの方法を書いてみる。授業の板書とは目的がはっきり異なるから、違いを意識しながら取り組んでみるのがいいと思う。

自宅学習用ノート

歴史の勉強などで特に「まとめノート」を作ることがあると思う。授業や教科書の内容を自分なりに整理するためのものだ。人それぞれ記憶の回数が違うから、一度で覚えるタイプの人は端的にキーワードだけを書いていく傾向があり、何度も読み返して覚える人はキーワードだけでなく一文一文丁寧に書いている傾向がある。自分は見返すタイプだったので出来るだけ文章の体裁でノートを作るようにしていた。

作り方はそれぞれだが、明確に目標をたてて取り組んだほうがいい。自宅学習用ノートの目的は「整理してインプットすること」。自分がまだインプットできていないところを赤字にしたり、すでに覚えたところはある程度飛ばしてしまっていいだろう。覚えていないところを目立つようにまとめていくのがいいと思う。全部丁寧に書くのが目的ではなく、知識のムラをなくすのがノートの存在意義だと思う。

空白式まとめノート

ノートは見返すだけだとインプット用にしかならないから、歴史学習など暗記系の場合は空白式まとめノートを作ってもいい。

つまり、たとえばノートを作るときに、赤字で書いていた部分を(  )という風に空白にしておく。また別の日になったらこの空白の部分を埋めていくのだ。

●隈板内閣
日本最初の政党内閣である(     )
明治31年(1898)(  )と(  )が合同して成立した憲政党が中心となって組閣
重信……首相兼外相
垣退助……内相
まもなく党が内分裂して瓦解

ノートのうちどれくらいを空白にするかはやってみて次第だが、空白を作る時点でインプット代わりになるのでかなり覚えると思う。

要するに自分で問題集を作って。教科書を読んで問題集を解くのを一体化してしまうようなもので、インプットとアウトプットを同時に出来る。

歴史などの何度もインプットしたい科目では特におすすめ。

空白式まとめノートの応用

空白に単語を埋めるとき薄めの赤ペンで書きこむようにすれば赤シートで消して再利用出来る。とにかく一回これを作ってしまえば後から何回でも見直せるから、模試や期末考査などでも使えると思う。

他の応用方法として、空白式ノートを論述対策にする、という方法。たとえば歴史の問題で次のキーワードを使って200字で書け、という問題があるだろう。(国公立、早稲田商学部の世界史、学習院の文学部など)

空白にした部分をキーワードと見立てて、他の部分を200字に要約していく。キーワード以外を短い文章に圧縮していくだけだ。これなら単元ごとに要約の練習がしやすい。だいたい自分はフランス革命ならノートのページ2枚分、というようなまとめ方をしていたから、2ページの内容を半ページに要約する練習をしていた。本を読んで要約練習をするよりよほど手っ取り早い。

現代文や小論文の要約の方法についても別途書いてみたいが、この方法でも応用は可能だ。読解の文章を読んでキーワードと思う箇所を括弧でくくっていき、その他の部分を短く切り詰めていくイメージ。

もちろん国語の要約はこれだけでなく順序の再構成などをしなければならないが、要約の基礎練習として役に立つはず。

受験は後半に時間がなくなるので、複数の科目を同時に学習できる方法として参考にしてみてください。