論述の際に気をつけるべき「PREP」

PREPというのは、論理的な文章のテクニックの一つだが、小論文対策の基礎力をつけるなら知っておいてほしい。なぜなら、この方法が論述力を高めるのに最も適しているからだ。どんな方法かは詳しく説明するが、たとえば外資コンサルタントとして活躍する人たちはPREPという考え方を実践している。PREPというのは思考力を高める効果的なテクニックなのだ。

PREPとは

以下の略である。

Point(ポイント。重要なところ)
Reason(その理由。なぜそれが重要なのか)
Example(具体例。ポイントを裏付ける)
Point(ポイント。再強調)

文章を書くときにこの4つの流れを保って書くことを薦めたい。なぜかというと、この流れで書くことによって、説得力のある論理展開ができるからである。たとえば、この記事の一番上の段落もPREPの流れで書いているので見て欲しい。この段落もPREPの流れに沿って書いている。……このように、ポイントをまず書いて、理由と具体例で説得しつつ、再度ポイントを強調するという書き方は、とても効果的なテクニックだ。

論述だけでなく、考え方としても有効

PREPを理解したら、論述の練習をするときに活かすとともに、考えるときに同じように実践すること。PREPというのは単に論述対策のテクニックにとどまるわけではなく、どんな場面でもロジカルになれる思考法なのだ。

たとえばこんな考えを。

P
「英語学習をすることは、日本語力の向上にも役立つ」

R
「その理由として、英語も日本語も、言語中枢という同じ脳の働きを利用するため。日本語を使うとしても、英語を使うとしても、そのとき使われる脳の部分は同じなのだ」

E
「より具体的に言うと、英語でdivide(分ける)という単語を覚えたとする。divideの派生語はdivision(部門)とかindivisual(個人)などがある。これらの派生語を一緒に勉強することで、「分ける」という単語と「部門」という単語、「個人」という単語が近しい関係にあるのだと脳は認識する。このことで、日本語で「分ける」とか「個人」といった単語を見たときに、脳が無意識に派生語や関連語を思い出すようになる。つまり、英語で知った単語の相互関係が日本語を使うときにも活用されるということだ」

P
「ということはやはり英語学習は日本語力の向上にも役に立つのである」

ちょっと難しい内容だったかもしれないのでもうちょっと簡単な例で。

A「復習って何回もやったほうがいい?」
B「理解できたと思えるまではやったほうがいいよ」
A「やっぱりそうかなあ。あんまり復習やらないんだよね。。。」
B「だって一度で理解できることなんかほとんどないだろ」
A「そうかなあ。一度で覚えるタイプとかいないの?」
B「いないと思う。英語の単語だって何度も見て覚えるだろ」
A「まあ確かにそうだよなあ。。。」
B「何回も見た内容は脳がそれだけ重要だとみなすから、何度も復習やったほうがいいよ」

まあ、上もまたPREPの通りです。要は会話だろうが思考だろうが論述だろうが、論理的(ロジカル)になりましょう、ということ。学習効率を上げたかったら、マスターしてください。