世界史の勉強法(実践編)
大学受験の世界史はかなり知識量が多い。単純な知識量ならおそらく大学4年間で真面目に勉強した場合の知識のほうがはるかに多くなるはずだが、覚える知識のきめ細かさでいえば世界史や日本史のほうが上だろう。
大学受験での世界史の勉強法は、「広く深く」覚えていくことだ。当たり前のことに聞こえてしまうかもしれないので、自分が実践してセンター96%を取った方法を紹介したいと思う。
2色のペンを使う
予備校の授業や教科書でその範囲の流れをつかんだら、自分でノートにまとめていく。これは、予備校の授業をノートやプリントにまとめていたものとは別のノートに書きなおしていった。
書き込みしやすいA4のノートを用意して、大きめの字で歴史の流れを書いていく。用語集の赤字部分を同じように赤ペンで書いていき、その周りに周辺知識を書きたしていく。
ペンは2色しか使わなかった。重要語を赤ペン、他はすべて黒の水性ペンで書いた。鉛筆とシャーペンは薄いので使わない。字を濃く書いたほうが頭に残りやすかったからだ。これは絶対に参考にしてほしい。暗記は濃く書けるペンのほうがいい。
芋づる式ノート
これは、マインドマップ式勉強法のように、重要なキーワードのまわりに他の知識を芋づる式につなげていくイメージ。
ただし、マインドマップを少しアレンジして、自分が覚えていない知識は空欄としてあえて開けておいて、別の日に空欄を埋めるようにした。自分で問題をつくりながらまとめていき、後日その問題を解くことで2回分勉強できるという方法。暗記系は書いておぼえるタイプだったので、自分のタイプにはこの方法が一番いいと思った。
よく使った問題集
ここでは、ある程度基礎ができた段階で使った参考書を紹介したい。つまり、まだ全体の流れをつかんでいない人は、ナビゲータ世界史など概要をつかめる参考書をまずやってほしい。
まず、芋づる式ノートで書いた範囲をきちんとつかめているかどうか確かめるために、
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細かい知識の習得用
世界史の勉強法は最終的には「きめ細かさ」だ。流れを理解したら、徐々にマニアックな知識にも深く切りこんでいく。11月の模試までに以下の問題集を7割ほど終わらせたところ、全国で100位に入った。
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◯×方式で一問一答していく
参考書の使い方としては、◯×方式。すでに流れを理解した範囲から一問一答式でチェックしていき、間違えたところに×をつけておく。×の部分を、ノートや教科書、用語集などで確かめる。後日ふたたび×をつけたところだけをチェック。合っていたら×を消す。
という方法でこの問題集を毎日続けていく。一問一答は世界史を覚えるコツだ。この問題集を使って、自分で知識を付け足していくのもいい。一問多答にして、自分で自分に問題を出すのだ。こうすれば、電車の中でも歩いているときでもいつでも勉強できる。
ちなみに、Z会や山川の出している一問一答形式の本も多少使っていたことがある。Z会のほうは2000語収録とかなり豊富で、レイアウトが見やすくて使いやすい。山川の一問一答は、この佐藤幸夫先生の本にくらべるともう少し知識をたくさん入れておいてほしかった。早慶クラスを狙うなら、間違いなく上の参考書を買ってみればいいと思う。
友達とクイズを出し合う
これは東大の先輩から教えてもらった方法だ。世界史を一緒に習っている人と移動中などにクイズを出し合う、という方法。これなら問題集を使わずにスピーディに知識を確認できる。しかも、クイズ形式は頭に残りやすい。
自分はこの方法を友達をやることにして、色んな場所でやった。学校とか、電車のなかとか……四六時中やっていたわけではないが、クイズでやった知識を思い出すときに「あ、電車のなかでクイズしたときに出た問題だ」という風に思い出すことができる。場所や時間など、他の記憶と結びつけて覚えるというのは、暗記をするときに有効だそうだ。