英単語のアウトライン(方法論)

英単語学習は「どう勉強するか」「どこまで覚えるか」がキモと言える。それを軸にしてアウトラインを自分なりにまとめてみる。

1.「毎日続ける」が最初の壁

出来るだけ毎日、が最初の壁だ。これを読んでいる人は「毎日続けている習慣」をどれだけ持っているだろうか? 自分の趣味なら毎日続けるのはたいして難しくない。しかしそうでなければ、辛いことを毎日やりたいとは思わない。

英単語は少しずつ身についていくものなので、毎日やるのが重要だ。ということは、最初にまず「英単語の勉強が楽しい」と思えるようになることが大事なのだ。楽しいことこそ習慣になるからだ。では、どうすれば毎日続けたくなるか?

2.暗記という幻想から抜け出す

「暗記」に良いイメージを持っていないのであれば、英単語を暗記しようと思わなければいい。暗記するのではなく、毎日目に触れているうちに自然と覚えてしまえばいいのだ。

このやり方は簡単で、英単語帳を毎日見るけれども、絶対に覚えようと思って見ない。クラスメイトを見るくらいの気持ちで毎日何回か眺める。クラスメイトなら、自然と名前を覚える。それと同じだ。

毎日流し読みしていくだけ。ただし同じ単語を、2週間〜1ヶ月毎日眺めるようにする。

これだけで暗記をしなくても覚えてしまえる。これが毎日続ける一番の方法だ。

3.具体的にどうやるのか

受験向けなら最初にセンターレベルまで覚えられる単語の参考書を買って、最初の200語くらいを目標にセットしよう。シス単とか速読英単語の必修編あたりでいい。200語くらいをとりあえず範囲に決めて、その200語を一日に何回も繰り返し読んでいく。

少しずつ頭に残るようになってきたら、今度は赤シートなどを使って、すでに覚えた単語とそうでない単語に分けていく。覚えていないものを今度は重点的に眺めていく。

だいたい全部頭に残ってきたら、スピードを上げて頭のなかで小テストをしていく。これだけでOK。広く浅くを繰り返す。このやり方が身につくと、覚えるスピードが上がるのに気づくだろう。

200語を覚えたら次の200語に進めばいい。勉強の仕方が身についてくると、次の200語はもっと短い期間で覚えていける。

参考:英単語を覚えやすくするテクニック

4.読解とあわせてブラッシュアップ

毎日続ける習慣が出来てきたら、今度は英文読解の中で英単語学習をしていく。読解に出てくる英単語は、まさしく文脈のなかで生きた単語だ。文脈のなかでその単語がどんな使われ方をしているか? という意識を持って単語を見てみると、覚えやすくなる。

結局単語帳だけを完璧に覚えても意味がなく、読解だけやるのも同様に効率が悪い。

読解のなかでその単語を再確認してみよう。単語帳の意味とちょっと違う使われ方をしていたりする場合には、単語帳にその使われ方や意味をメモしておく。こうすることで個々の読解の内容を単語帳のほうに取り込んでいくことができる。

5.なかなか覚えられないという人のために

単語帳を買ってみたけど覚えられない……という人は「苦手な単語があるから」か、「勉強の仕方がよくないか」のどちらかではないかと思う。勉強の仕方がよくないのであれば、目標の立て方、繰り返し方、ペース配分など、上の内容を参考にしながら問題点がどこにあるか、突き止めてみてほしい。

苦手な単語が障害になっている場合もある。この場合、どの単語が覚えにくいと感じるのか、把握しよう。人には苦手の傾向があるから、傾向さえ分かれば対処もしやすい。ちなみに、自分はab-で始まる単語が苦手で、abondonなのかabortなのかabsentなのか区別がつかないことがあった。これらの単語だけ飛ばしておいて、別の機会にまとめて対策して覚えた。

こういう個々のミクロな局面においても、「傾向と対策」を常に心がけるといいだろう。