夏休みの学習計画ポイント(高2生)

入試に向けて意識作りをする

何かを始めるとき、目標がなければ持続するのは難しい。親から言われて勉強するのが長続きしないのは自分の目標がセットできていないから。受験は自分の自己実現のためのステップだし、勉強が目的であるかのような説法は不要だ。最初に目標を立てるところから何事もスタートするので、高2の時点では「目標の立て方」を押さえてみるのがいいだろう。


目標の立て方は具体的に、実現できるものを

高2は受験の夏よりも時間を取ろうと思えば取れるから、受験勉強の準備をしておきたければ「どの教科を重点的にやるか」をまず決める!

どの受験生も英数国が合否に大きく影響する。この3教科で苦手なところがあれば、そこを克服するのを目標にしてもいい。英語なら文法と構文(OCなどで覚えさせられるアレ)とか、おおまかに決めて、文法のなかでさらに苦手な単元だけを重点的にやる。入試本番はどの単元からも満遍なく出題されるとはかぎらず、まれに自分の苦手な部分からごっそり出てきてひどい結果になったりもする。苦手がないのが一番なので、バランスを考えて苦手の克服に手をつけよう。


数学の夏の勉強ポイント

学校によるけど、高2だったらまだまだ基本問題の徹底期間なので、基本問題の解法の習得をすればいい。整理整頓という言葉があるけど、整理というのはごちゃごちゃした情報を綺麗に並べること。整頓というのは、いつでもそれを取り出せるようにしておくこと。本棚を例にとれば、ただ並べるだけなら整理だし、どの漫画や本がどの棚にあるかまでイメージできるように並べておくのが整頓。

「整頓」というレベルまで基本をちゃんとやる人が少ない。ので、公式が増えるたびに分からなくなってしまうことになる。単元によってはたしかに覚える内容が多いところもあるように見えるけれど、その単元ごとにキーになる解法、公式というのが必ずあるので、たくさんあるように見えるときは「まずどれを確実に押さえればいいか?」という意識を持ってみるといい。キーになる解法や公式が押さえられなければ、きっとその単元は短期間で忘れてしまうだろう。

教科書だけでなく、参考書も本屋で探してみるといい。問題の解説をしているだけの参考書よりも、解法についての解説や考察をしているような参考書がおすすめ。問題の考え方についての考え方を教えてくれる参考書を選ぶことで、その問題に対する「視点」を身につけることができるからだ。


国語の夏の勉強ポイント

真っ先にやることといえば、古典だろう。特に古文のほうだ。古文は文法の完成度が古文の学力全体に関わるから、「活用とは」「係り結びとは」など古典文法の序盤で出てくる基本的なポイントを勉強してみよう。

基本がわからないと、「古文が外国語に見える」くらい苦手に感じるだろうから、本ブログで紹介しているような古典文法の基礎参考書をチェックしてみるといい。最初は問題が解けなくてもよく、ゲームの基本ルールを習うくらいの読み進めでいい。

現代文は読解力養成期間。ぶっちゃけ高2時点で入試問題をやるよりは、小説やちょっとやさしめの新書を読んで活字を読むスピードを上げたり、文脈を読む力を上げたり、感受性を養ったりするほうが良いと思うけど。本が苦手な人は自分の趣味に関する本でいいと思う。岩波文庫みたいな堅苦しい文庫を一冊読んで嫌いになるよりは、それなりの本で慣らしていけばいい。

ある程度国語が得意な人であれば、記述の問題集などで記述の基礎力をつける。40〜50字くらいの記述問題なら私大でも大学学部によっては出るし、それくらいの記述の基礎が出来てないと大学入ってから苦労するので…。記述論述で論理的に考えて書く力がついてくると、他の教科にも論理力がプラスに反映されていくので、記述論述系は受験の準備段階でチャレンジするのは大いに価値がある。


高2夏のうちにやっておくと後悔しないこと

  • 基礎の強化
  • テストで高得点を取って自信をつけておく
  • 難問にチャレンジして打ちのめされておく
  • 英単語など数が多いものを早めに手をつける
  • 朝起きて行動する習慣をつける
  • スケジュールの中に「学習」の時間を位置づける
  • 自分の得意不得意を突き止める


この辺が受験期間になった時の「障害」で、受験生は多かれ少なかれ上記の障害どれか(あるいはすべて)に突き当たって苦労する。あらかじめ高2の時点で経験しておけば、高3時点で楽になるだろう。