世界史の勉強をどんな風にやったか、まとめてみる

自分の高2〜高3での世界史をどう入試対策したのかを書いてみた。

高2時点

まだ受験科目として世界史を使うと決めていなかったので、学校の授業として世界史を真面目にうけていた。日本史より世界史のほうが自分に合っていると思ったから、かなり良い点が取れた(毎回学年10位以内くらいだけど)。

日本史と世界史どちらで受験するか、人によって分かれる。カタカナを覚えるのが苦手なら日本史のほうがいいと思うし、漢字ばかりが嫌なら世界史が向いていると思う(ただし中国史でたくさん難しい漢字が出てくる)。

学校で勉強する内容はせいぜい教科書の重要語と、それに付随する出来事が中心。早慶世界史に出題されるマニアックな語彙は出てこない(たとえば、「ラウレイオン銀山」とか)。教科書を何度も読み返して、プリントで進む授業の場合は何枚かプリントをコピーして何度も書きこむなどの勉強法が効果的だろう。

受験前は、基礎の徹底が大事だ。高1〜2年で受験科目を想定して授業を受けているなら、重要単語だけをきちんと覚えるように勉強していればいいと思う。

高3時点

予備校で春から授業が始まり、プリントを配布して線を引きながら進めていく形式だった。プリントは用語集で1とか2とかのレベルの単語まで書かれていたので、入試直前まで何十回も繰り返し読んだと思う。最初に授業を受けた時点では、そこまで気構えることはない。語彙が多くてすぐに忘れてしまうので、歴史の授業は基本当日中の復習、翌日の復習をそれぞれ心がけるといいと思う。

復習の仕方

授業で習った範囲が1度でプリント5枚分くらいだった(教科書30ページ分くらいか)ので、帰ってその日のうちに1時間くらいでプリントを読み返す。読み返しながら先生の説明を思い出すようにすると定着しやすい。歴史の逸話などをよくまじえるタイプの先生だったら、そのエピソードを覚えておくと、その範囲の問題が出たときに、エピソードを基点にして知識を思い出しやすい。

翌日の復習は1時間か2時間くらいかける。時間があれば、ノートに重要な部分だけパパっと書き流していく。書いて覚えるのが目的なので綺麗にまとめる必要はない。もともとプリントや板書が綺麗にまとまってるので、視覚的に覚えるときはプリント・板書を使う。書いて覚えるときには、書き流すようにするといい。

1週間後に3回目の復習に入る。これまででインプットを整理してきたので、今後はアウトプットの練習をする。予備校や学校などで世界史の単語カードなどを配布されている人は、まずそれを使って重要語を英単語みたいにざっくり覚えていく。

それと、簡単なレベルの問題集を解いてみる。問題集は空欄補充形式の問題集でも何でもいいが、文章を読むことで流れを頭に入れることもできるので、文章がきちんとしている問題集がいい。おすすめは、「30日完成スピードマスター世界史問題集世界史B」。この本は基礎固めに最適だった。

その後は、インプットとアウトプットを両立させながらどんどん覚えていく。授業で習った範囲を次々に消化していくようにしないと、結構大変。だから、最初の時点で勉強スタイルを確立させておくことが重要だ。何度も別記事などで書いているように、アウトラインを最初におさえていくのが基本戦略。一学期までは、とにかくセンターレベルの重要語をしっかり覚える。

高3二学期以降

予備校の授業がやや遅れがちだったので、結構焦った。世界史の先生の予定が、予備校側と噛み合わなくて、何度か休講になったのが原因。なんてグダグダな。。

とりあえず遅れてても現役合格するために意地でも間に合わせなければならなかったので、現役生が手薄になりがちな現代史を二学期から独学で開始。まず教科書を何度か読んでみて、自分で線を引いていく。教科書だと内容が薄くて訳がわからなかった部分もあったので、参考書を買って対応した。

神余のパノラマ世界史 ナポレオン時代〜現代 (大学受験Nシリーズ)神余のパノラマ世界史 ナポレオン時代〜現代 (大学受験Nシリーズ)
神余秀樹

学研教育出版
売り上げランキング : 26322

Amazonで詳しく見る by AZlink
この本は近現代史の初学・独学用として最適か。アウトライン学習に役立ちつつ、早稲田などである100字論述などの対策用としても使える利点もある。自分と似たような境遇に陥ってる人は手にとってみるといいと思う。

現代史が頻出の学部は、早めに対策する

ちなみに早慶の学部によっては現代史が毎年結構な割合で出題される学部がある。大体1900年〜2010年あたりまで。2011年は原発問題があったので、2012年の入試以降では「冷戦後の核軍備・軍縮」あたりがテーマ史で出たりしそうだ。

勉強の仕方を適当に書いてみる。
アメリカと旧ソ連核開発競争を年代別におさえる。
CTBTなどの条約はすべて年号付きで覚える。
核武装した国を覚えておく(数が少ない)。
第五福竜丸チェルノブイリ事故、スリーマイル事故などの概要
・関連人物(人物と業績を押さえる。アインシュタインケネディ猿橋勝子あたり?)

この辺は従来から出題されることがあったから時間があれば要対策。冷戦以降の歴史の流れを覚えるのにも役立つからやる価値はかなりあるはず。

現代史以外は、プリントを読んで、書き流して覚えて、用語集や一問一答とにらめっこ、問題集を何周もやりまくる、以下ループって感じでした。世界史ばっかり一日に何時間もやってると(それくらいやらないと終わらない)心苦しくなってくるので、合間合間に漢字やら英語構文やらを入れて単調になりすぎないように工夫したくらいか。

入試直前期

11月時点で国語と英語は授業が終わり、直前講習に入っていた。その2科目は順調で早慶に間に合いそうだったが、世界史はやっぱり遅れてて焦った。結局1月の授業でも第二次大戦以降を勉強できなかった。夏あたりに現代史特講とか取っとけば良かったと後悔。

後悔してても何にもならないので、この時期はひたすら世界史のそのまま出るパターン一問一答で語彙力上げ。間違いがあれば用語集へ。終わったら大学過去問を解く。解いたらまた一問一答、っていうルーティーンを繰り返した。

早慶上智の世界史受験にあたって「早稲田世界史」「慶応世界史」っていう河合塾の参考書をやってみたけど、やたらマニアックなところまで言及されすぎて正直あんまり参考にならなかった。早慶上智の赤本だけで十分だった。ただ、早稲田や慶応の選択問題で「マジマジ反乱」とか「回回砲」みたいリアル高校生クイズ勝戦問題みたいな珍解答が赤本に載ってたりしてビビったので、まあ満点目指すならこれらの本を読んで対策してもいいかも。自分は世界史80〜90%で良かったから、このレベルの問題はあえて落としていたけど。

とりあえず最後は根性と対策

日本史世界史は量が多くてめげそうになるが、楽しいと思えるポイントを作れたら勉強しやすいかなと思った。12月以降はできるだけ志望校の赤本で傾向をつかむ。日本史なら資料問題などで、世界史ならテーマ史などで大学ごとの傾向が出てくると思う。出題者の教授の趣味が反映されるからだ。

あとは自分と同じように、間に合わないことにならぬよう、先手先手で勉強していくのが大事かなあ。